痩せるためにジョギング?!それホントに正しいの?
スポーツジムへ行くといつもトレッドミル(ランニングマシン)やエアロバイクには人がいっぱい。夕方や週末ともなれば順番待ちになる程の人気っぷりです。
彼らは一体なぜこれらの有酸素運動マシンを使っているのでしょうか。心肺機能を強化したいためでしょうか。
おそらく、ほとんどの人は「体脂肪を燃焼させるため」に有酸素運動を行っているのでしょう。走れば走るほど「運動した気」になりますしね。
しかし、残念ながら有酸素運動と脂肪減少の相性はとても悪いのです。今回は、多くの人が勘違いしている「有酸素運動とダイエットの関係」について解説したいと思います。
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有酸素運動は痩せにくい体質を作る!
実は有酸素運動はやればやるほど「体脂肪が落ちにくい体質」となってしまうんです。体脂肪というのは人間にとってのエネルギータンク。備蓄用の非常食のような存在です。それを有酸素運動では直接消費しようとするわけですから、これは体にとってみれば一大事。緊急事態とも言える状況です。
予備のエネルギータンクをどんどん消費するわけにはいきませんから、有酸素運動を頻繁に行う人の肉体は次第に「省エネ化」されていきます。つまりちょっとやそっとの運動では体脂肪を分解・燃焼しないよう変化していくわけです。
食糧事情が今より遥かに貧しかった大昔であればこのような機能はとても役立ったはずです。しかし、一変して飽食の時代となった現在では、有酸素運動を行い、脂肪のキープ率の良い体を作る必要は全くないというわけです。
体脂肪を落とす本当の運動とは?
体脂肪を効果的に落とすには、ダラダラとした長い運動は厳禁。繰り返しになりますが、心肺機能を向上させるための運動と、体脂肪を減らすための運動は分けて考える必要があるのです。
太りにくい体質になるためには、筋肉量を増やすことが一番です。つまりウェイトトレーニングを短時間でもよいのでしっかり行うことですね。これにより基礎代謝が増しますし、エネルギーを保存するための容量が大きくなるので簡単に血中が栄養で溢れ、脂肪細胞へと変化することがなくなるのです。
基礎代謝は20代と30代では一日約50キロカロリーも違います。たった50と思われるかもしれませんが、年間で考えれば50×365で18250キロカロリーにもなります。体脂肪は1kgで7200キロカロリーですから、食べる量や運動量が全く変わらなくても歳をとるだけで年間約2.5kgも脂肪が増えてしまうのです。
これを防ぐためにも筋力トレーニングは最適というわけです。トレーニング自体でももちろんカロリーを消費しますし、トレーニング後に筋肉が自らを修復、増強する過程でもエネルギーや栄養素がとても多く使われます。肩や胸、腕など太く大きくしたい所のサイズは筋肉により逞しく成長しますし、シェイプしたいウェストからは脂肪が消えます。単に食事制限をするよりも遥かにメリハリのあるエネルギッシュな体が手に入るわけです。
例外的にボディビルダーが大会直前の数週間だけ有酸素運動を行うことがあります。これは半ば無理やりにでも脂肪を削ぎ落とすためにやる場合なので短期間で終了します(させます)。基本的には体脂肪を減らすためには有酸素運動は継続して行わないほうが良いのです。